株式投資型クラウドファンディングで資金調達に挑戦したクォンタムオペレーション。
今回はこのクォンタムオペレーションにおける資金調達状況や株主構成、現在のバリュエーションなどを紹介していきます。
Contents
クォンタムオペレーションとは??
会社名 | 株式会社クォンタムオペレーション |
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代表者氏名 | 加藤和磨 |
本店所在地 | 東京都中央区月島一丁目1-10KTビル5階 |
電話番号 | 03-5859-0748 |
設立日 | 2017年10月26日 |
目的 | IoMTセンサーの開発、バイタルバンドの製造・販売 |
決算日 | 3月31日 |
クォンタムオペレーションはIoMT(Internet of Medical Things)センサーの開発を得意とするITベンダーです。
中国の深センをはじめとした、
そして、この製造基盤を用いて、血糖値などを測定可能な次世代バイタルバンドを開発。
このバイタルバンドは、独自の光センサーにより、
また、
クォンタムオペレーションのビジネスモデル
ビジネスモデルは上記の通りで、バイタルバンドを深センで安価かう高品質で製造をし、それは販売企業を通してエンドユーザーに販売します。
自分たちで工場を持たないアップルと同様のファブレス経営です。
バイタルバンドが売れれば売れるほど売上と純利益が増加するというシンプルなビジネスモデルとなっています。
クォンタムオペレーションの代表取締役
クォンタムオペレーションの代表取締役は加藤和磨氏です。
加藤氏はTISインテックグループの大手システムインテグレーター「
高速分散処理技術を利用した案件にてサービスの立ち上げを経験しました。
その後、株式会社グリーンシップでCIOとして情報システム統括を経験し
クォンタムオペレーションの資金調達状況
クォンタムオペレーションの資金調達状況は下記の通り。
1回目の資金調達
1回目の資金調達は下記の会社から第三者割当増資による資金調達を実施しました。
- 株式会社sweemie
- フロッグカンパニー株式会社
- 株式会社メイアス
時期 | 平成30年8月 |
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発行価格 | 600,000円 |
資金調達額 | 4,440万円 |
出資者数 | 3社 |
新規発行株数 | 74株 |
また、31年の2月に1株に対して12株の株式分割を行なっています。
2回目の資金調達
2回目の資金調達はFUNDINNO(ファンディーノ)で行われました。
調達日程や目標金額、資金調達額は下記の通り。
申込期間 | 平成31年2月17日~平成31年2月19日 |
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発行価格 | 50,000円 |
目標金額 | 1,500万円 |
上限金額 | 5,000万円 |
資金調達額 | 4,990万円 |
出資者数 | 339人 |
新規発行株数 | 998株 |
目標金額は1,500万円で上限は5,000万円という設定で資金調達にチャレンジ。
人気化したため上限の5,000万円を達成しました。
しかし、その後キャンセルか入金忘れの方が出たため最終的には4,990万円という金額になりました。
3回目の資金調達
3回目は下記の条件で第三者割当増資による資金調達を実施しました。
時期 | 平成31年3月 |
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発行価格 | 50,000円 |
資金調達額 | 3,060万円 |
出資者数 | 1社 |
新規発行株数 | 612株 |
発行価格は2回目の資金調達時と同様です。
4回目の資金調達
4回目は下記の条件で第三者割当増資による資金調達を実施しました。
時期 | 平成31年8月 |
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発行価格 | 150,000円 |
資金調達額 | 3億6,090万円 |
出資者数 | 3社 |
新規発行株数 | 2406株 |
発行価格は3回目から大幅にアップしています。
出資したのは富田薬品株式会社を始めとした3社です。
5回目の資金調達
5回目は下記の条件で第三者割当増資による資金調達を実施しました。
時期 | 平成31年11月 |
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発行価格 | 400,000円 |
資金調達額 | 5億8,840万円 |
出資者数 | 不明 |
新規発行株数 | 1,471株 |
発行価格は4回目から2.6倍にアップしました。
出資したのは大正製薬株式会社、アルフレッサ株式会社、複数の個人投資家とのこと。
クォンタムオペレーションのバリュエーション
クォンタムオペレーションの各ファイナンス時におけるバリュエーションをまとめています。
設立
発行済株式総数 | 950株 |
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発行価格 | 10,000円 |
時価総額 | 950万円 |
資金調達1回目時のバリュエーション
発行済株式総数 | 950株 |
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発行価格 | 600,000円 |
資金調達額 | 4,440万円 |
プレバリュー | 950万円 |
ポストバリュー | 約6億1,440万円 |
資金調達2回目時のバリュエーション
発行済株式総数 | 12,288株 |
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発行価格 | 50,000円 |
資金調達額 | 4,990万円 |
プレバリュー | 6億1,440万円 |
ポストバリュー | 約6億6,430万円 |
資金調達3回目時のバリュエーション
発行済株式総数 | 13,286株 |
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発行価格 | 50,000円 |
資金調達額 | 3,060万円 |
プレバリュー | 約6億6,430万円 |
ポストバリュー | 6億9,490万円 |
資金調達4回目時のバリュエーション
発行済株式総数 | 13,898株 |
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発行価格 | 150,000円 |
資金調達額 | 3億6,090万円 |
プレバリュー | 6億9,490万円 |
ポストバリュー | 約26億2,560万円 |
資金調達5回目時のバリュエーション
発行済株式総数 | 16,304株 |
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発行価格 | 400,000円 |
資金調達額 | 5億8,840万円 |
プレバリュー | 約26億2,560万円 |
ポストバリュー | 75億9,000万円 |
クォンタムオペレーションの株主やプロ投資家
判明しているクォンタムオペレーションの株主やプロ投資家です。
- 加藤和磨(CEO)
- 富田薬品株式会社
- 市川 邦英
- 角 賢司
- 株式会社sweemie
現在のところ役員とエンジェル投資家、そして事業会社2社が株主として判明しています。
クォンタムオペレーションの株主優待
株主優待はありません。
クォンタムオペレーションのエンジェル税制
FUNDINNOで行われた1回目の資金調達時にエンジェル税制優遇措置Aが適用予定でした。
エンジェル税制については下記記事をご覧ください。
クォンタムオペレーションのマイルストーン
2019年中に第一弾のバイタルバンドを作成し、医療現場での利用を開始。
同年度中に介護現場での本格活用開始も目指します。
2020年にはグルコース取得機能を追加して、バイタルバンドから取得したデータを元に糖尿病における投薬コントロールを可能にします。
2022年3月には売上を53億円以上をし、そのあとにIPOを目指すというマイルストーンです。
クォンタムオペレーションの進展状況
クォンタムオペレーションの進展状況です。
平成29年10月 | クォンタムオペレーション設立 |
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平成30年7月 | 株式会社sweemieを引受先とする第三者割当増資 |
平成31年2月 | FUNDINNOで資金調達 |
平成31年8月 | 富田薬品株式会社を引受先とする第三者割当増資 |
クォンタムオペレーションは設立してから3回の資金調達を実施。
バリュエーションは順調にアップしています。
クォンタムオペレーションのまとめ
クォンタムオペレーションはバイタルバンドを作成して販売するというシンプルなビジネスモデルです。
バイタルバンドは医療現場と相性がいいため、企業にどのくらい導入されるかが重要になってきます。
すでに時価総額も20億円を超え、順調に成長していますので将来が楽しみな企業でしょう。