株式投資型クラウドファンディングで資金調達に挑戦したファンタスティック。
今回はこのファンタスティックにおける資金調達状況や資本政策、株主構成、現在のバリュエーションなどを紹介していきます。
Contents
ファンタスティックとは??
会社名 | 株式会社ファンタスティック |
---|---|
代表者氏名 | 紅林 薫 |
本店所在地 | 千葉県千葉市中央区中央港1-20-21 |
会社URL | https://fantastic-care.co.jp/ |
設立日 | 2017年4月 |
目的 | 情報サービス業、情報システム開発業 |
決算日 | 毎年5月31日 |
ファンタスティックは介護施設向けにセンサーを利用した見守りシステム「ファンタスティックeyes」を開発しています。
最先端のワイヤレスネットワーク、IoTウェアラブルセンサー、人工知能で構成された次世代介護ソリューションです。
介護職員の業務負荷、精神的負担を軽減させる効果が期待でき、介護スタッフの離職率低下にも寄与します。
すでに特許を取得済みで実証実験がスタートしています。
ファンタスティックのビジネスモデル
ビジネスモデルは上記の通りです。
- 無線通信設置に伴うイニシャル収益
- タグセンサーレンタルによる継続課金収益
- サービス・サポートによる収益
ファンタスティックeyes導入時にネットワーク環境を構築するための初期費用を課金します。
その後、タグセンサーの数に応じて月額で料金を課金するサブスクモデルです。
またサポートによる収益も見込んでいます。
ファンタスティックの代表取締役
ファンタスティックの代表取締役は紅林薫氏です。
経歴は下記の通り。
1955年7月12日生まれ、東京工業大学機械工学科卒、工学修士。
1980年 (株)東芝入社、Realtime OS、通信ソフトの研究開発に従事。
1994年 東芝は、IBM・モトローラ・ノキア・エリクソンとBluetooth開発に着手、この時点から、4半世紀以上に亘りBluetoothに関与。
1996年 映像通信機器/システム企画開発販売を手掛けるインフォーメディア社設立。
【受注・開発実績】
・羽田空港新滑走路作業員ZigBeeタグ
・全日本食品(株)店舗Bluetooth 棚卸発注システム
・UR都市機構公田町団地見守りシステム
2019年12月 (株)ファンタスティック代表取締役就任
※著書『Bluetooth無線でワイヤレスI/O』CQ出版
※著書『ITRON標準ガイドブック』パーソナルメディア
ファンタスティックの資本政策と資金調達状況
ファンタスティックの資金調達状況、資本政策についてまとめます。
会社設立
資本金900万円で千葉県千葉市中央区に設立されました。
発行株式数 | 9,000株 |
---|---|
株価 | 1,000円/株 |
資本総額 | 900万円 |
1回目の資金調達
1回目の資金調達はユニコーンで行われます。
調達日程や目標金額、資金調達額は下記の通り。
申込期間 | 令和2年3月16日~令和2年3月19日 |
---|---|
発行価格 | 20,000円 |
目標金額 | 2,800万円 |
上限金額 | 3,220万円 |
資金調達額 | 3,160万円 |
出資者数 | 201人 |
新規発行株数 | 1,580株 |
目標金額4,500万円で上限は5,100万円という設定で資金調達にチャレンジ。
株価は20,000円となり、会社設立から株価を20倍にアップさせました。
ファンタスティックのバリュエーション
ファンタスティックの各ファイナンス時におけるバリュエーションをまとめています。
資金調達1回目時のバリュエーション
発行済株式総数 | 9,000株 |
---|---|
発行価格 | 20,000円 |
資金調達額 | 3,160万円 |
プレバリュー | 1億8,000万円 |
ポストバリュー | 2億1,160万円 |
ファンタスティックの株主やプロ投資家
判明しているファンタスティックの株主構成です。
- 新保 隆義
- 篠原 光雄
- 紅林 薫
- 桑原 良太
- ユニコーンの投資家
現在のところ役員とユニコーンの投資家のみの構成です。
ファンタスティックの株主優待
ファンタスティックでは株主に対して毎年1回amazonギフト券1,000円相当の株主優待を設けています。
株数に関係なく全株主に対して配布されています。
到着は毎年6月を予定。
ファンタスティックのエンジェル税制
ファンタスティックはエンジェル税制の適用はありませんでした。
ファンタスティックのマイルストーン
※ユニコーンの公式サイトより
まずは初期段階でIoTの見守りシステムである「ファンタスティックアイ」のベースを構築します。
その後、バイタルセンサーなども導入し機能を強化。
2024年5月期に売上げ約8億円を目指しています。
イグジット方法については明記されていません。
ファンタスティックの進展状況
ファンタスティックの進展状況です。
2017年4月 | 株式会社ファンタスティックを設立 |
---|---|
2018年1月 | 「第3回ちば起業家大賞ビジネスプランコンペティション」ちば起業家優秀賞 |
2018年10月 | 千葉市トライアル準認定品受賞 |
2018年11月 | 「第17回ベンチャー・カップCHIBA」AI賞受賞 |
2020年3月 | ユニコーンで資金調達にチャレンジ |
2017年4月に会社を設立。
その後、2018年の間に3つのビジネスコンテストで様々な賞を受賞。
2020年3月にユニコーンでの資金調達にチャレンジしました。
ファンタスティック)のまとめ
介護施設向けということもありBtoBの企業になります。
すでに特許を取得している点は非常に有利です。
しかし、この分野にはライバルも多く、他社でも違った方法による見守りシステムを構築しています。
サブスクモデルということもあり、独自性を出し、導入件数を順調に増やせるかが重要なポイントになりそうです。