国内3社目の株式投資型クラウドファンディングプラットフォームがエメラダ・エクイティです。
プロ投資家に相乗り投資ができ、投資家に対して新株予約権を付与するのが大きな特徴。
今回はエメラダ・エクイティの詳細からメリット・デメリットを徹底解説していきます。
Contents
エメラダ・エクイティとは??
エメラダ・エクイティは株式会社エメラダが運営する株式投資型クラウドファンディングのプラットフォームです。
運営する株式会社エメラダの会社情報は下記の通り。
運営会社 | エメラダ株式会社 |
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会社設立日 | 2016年6月2日 |
資本金 | 70,000,000円 |
所在地 | 東京都港区南青山1−12−3 LIFORK MINAMI AOYAMA 南棟S108 |
金融商品取引業者登録 | 第一種少額電子募集取扱業者 |
CEOはゴールドマンサックス証券出身の澤村帝我氏です。
創業は澤村氏氏とCOOの古川直樹氏、CTOの五嶋宏通氏の3名。
役員、社員には金融機関出身の方が多く在籍しており金融のプロが運営しているといっても過言ではありません。
エメラダ・エクイティで投資するまでの流れ
エメラダ・エクイティで投資するまでの大まかな流れを紹介します。
- 新規登録
- 口座開設
- 口座に入金
- 投資案件を決める
- 出資金額を決める
この5ステップです。
大きな特徴は出資する前に入金が必要なところ。
他の株式投資型クラウドファンディングサービスでは申込後の入金が一般的です。
口座に資金がない状況だと出資ができませんので注意しましょう。
口座には最大250万円まで入金することができます。
また、投資金額は下記の3コースから選択可能です。
- 2口コース(14万円)
- 5口コース(35万円)
- 7口コース(49万円)
1社あたりの投資金額は49万円までと決められていますので、それ以上の投資はできません。
エメラダ・エクイティの口座開設における審査
エメラダ・エクイティで口座開設するには審査をパスする必要があります。
- 日本在住
- 20歳以上かつ75歳未満
- 投資経験1年以上
- 資産が500万円以上
株式投資型クラウドファンディングサービスの中ではかなり厳しい審査です。
資産についてですが現在の年収が500万円未満の場合は金融資産額が500万円以上。
現在の年収が300万円未満の場合は金融資産が1000万円以上が必須条件です。
ハードルが高いことは頭にいれておきましょう。
また、満75歳以上になった投資者は預託した金銭の出金を除き、新規の取引は行うことができません。
購入した新株予約権についての発行者の開示情報の閲覧や権利行使については、75歳以上でも行うことができます。
付与されるのはエメラダ型新株予約権
エメラダ・エクイティは出資した投資家に現物株式ではなく、新株予約権を付与します。
つまりストックオプションです。
エメラダ型新株予約権の特徴は出資する時には付与される株式数が決まっていないこと。
具体的な株式数は出資した企業が1億円以上の資金調達をした時に決定します。
それまでは暫定的な転換価額です。
資金調達せずにエグジットした場合は暫定転換価額が転換価額となります。
もし、14万円出資して転換価額が5,000円に決まったとしましょう。
その場合は下記のように計算ができます。
14万円 / 5千円 = 28株
付与される株式数は将来決定されることは理解しておくようにしてください。
エメラダ・エクイティの実績
エメラダ・エクイティの実績を紹介します。
今まで取り扱った企業は下記の通りです。
- Far Yeast Brewing株式会社 → 4,200万円
- 株式会社ラントリップ → 3,003万円
- 株式会社Smart Trade → 7,000万円
- 株式会社SARAH → 2,030万円
- キャッシュビー株式会社 → 3,360万
- ナックルボール株式会社 → 2,002万円
- 株式会社アクアビットスパイラルズ 2,100万円
累計調達額は2億5,872万円です。
エグジットした企業
エグジットした企業はありません。
倒産・解散した企業
倒産・解散した企業はありません。
エメラダ・エクイティのメリット
エメラダ・エクイティのメリットを紹介していきます。
メリット1:取り扱うのはプロ投資家が出資している企業のみ
エメラダ・エクイティではプロ投資家が出資している企業しか取り扱いをしません。
プロ投資家というのは下記を指します。
- VC(ベンチャーキャピタル)
- 事業者
- 著名なエンジェル投資家
プロ投資家は出資する時に独自の厳しい審査を行います。
特にベンチャーキャピタルはエグジットの期待ができる企業にしか投資をしません。
プロ投資家が厳選した案件に相乗り投資できるのがエメラダ・エクイティ最大のメリットといえるでしょう。
メリット2:少額からエンジェル投資ができる
先ほども言った通り、エメラダ・エクイティでは最低2口からエンジェル投資ができます。
通常、エンジェル投資といえば数百万円規模で行うのが一般的。
株式投資型クラウドファンディングは多数の投資家から資金調達ができるので、少額から投資ができるんです。
14万円ずつ10社に出資しても140万円。
少ない資金で分散投資することもできます。
メリット3:IPOやM&Aで大きな利益が期待できる
エメラダ・エクイティで出資した企業が新規上場(IPO)や大手企業に買収(M&A)された場合、大きなリターンが期待できます。
もし時価総額1,000億円越えのユニコーン企業にまで成長した場合は投資額の100倍も夢ではありません。
ただし、IPOはM&Aと比較すると非常に難易度は高いです。
上場できるのは一握りの会社だけ。
- IPO → 難易度は高いが大きなリターンが見込める
- M&A → 難易度は低いがリターンは少ない
このように理解しておきましょう。
メリット4:特典が貰える場合もあり
エメラダ・エクイティでは新株予約権への投資となるため株主優待は貰えません。
しかし特典が貰える場合があります。
エメラダ・エクイティの第一号案件であるFar Yeast Brewing株式会社は出資者に対して自社店舗で利用できる割引券を配布しました。
投資家にとっては出資先の様子がわかる上に、割引価格で製品を体験できる。
売り上げにも貢献できるので一石三鳥です。
エメラダ・エクイティのデメリット
エメラダ・エクイティにはデメリットもあります。
一つずつ紹介していきます。
デメリット1:最低出資額は国内最低水準ではない
14万円という低額から出資できますが、国内最低水準というわけではありません。
他のプラットフォームと比較すると…
- ファンディーノ → 最低1万
- ユニコーン → 5万円
- GoAngel → 25万円
ユニコーンならば全企業に5万円から出資が可能。
FUNDINNOは案件ごとに変わりますが、過去に1万円から出資できる案件がありました。
デメリット2:議決権がない
エメラダ・エクイティは新株予約権への投資となるため出資者に議決権がありません。
もちろん株主総会にも出席できません。
ただし、中には定期的にミートアップを実施する企業があります。
CEOや役員と繋がれるためそこで様々な情報を得ることは可能です。
デメリット3:10年経過すると権利が消失
エメラダ型新株予約権は10年経過すると権利が消失してしまいます。
ただし、最後の1ヶ月については権利の行使が可能。
権利行使することで普通株を取得することができます。
なぜ、10年間という期間を設けているかというとベンチャー・キャピタルの一般的なファンド運用期間を参考しているからです。
デメリット4:流動性が低い
付与された新株予約権は売買することはできません。
流動性が非常に低いです。
現金化できるのは基本的に出資先がエグジットした時だけです。
デメリット5:損失を出す可能性がある
出資した企業の業績が倒産してしまった場合、出資金額は返ってきません。
エメラダ・エクイティでの投資は融資ではなく出資なので企業に返済義務はないんです。
リスクを十分に理解してから出資するようにしましょう。
エメラダ・エクイティで出資した企業がエグジットした場合
エメラダ・エクイティで出資した企業がエグジットした場合の流れはIPOとM&Aで異なります。
IPOした場合
IPOした場合はまず権利を行使して株式を取得します。
その後上場株式市場で株式を売却し、キャッシュを得ます。
M&Aした場合
M&Aの場合はそのまま新株予約権を譲渡してキャッシュを得ます。
IPO時と違い、株式を取得する必要はありません。
エメラダ・エクイティのまとめ
エメラダ・エクイティはプロ投資家に相乗り投資ができるのが大きなメリットです。
海外で実績を出しているエンジェルリストに近いサービスと言えるかもしれません。
新株予約権への投資ということもあり、少しややこしい部分がありますのでしっかりと理解してから投資をするようにしましょう。