株式投資型クラウドファンディングの「FUNDINNO(ファンディーノ)」で資金調達に挑戦した株式会社ID Cruise。
今回はこの株式会社ID Cruiseにおける資金調達状況や株主構成、現在のバリュエーションなどを紹介していきます。
Contents
株式会社ID Cruiseは??

会社名 | 株式会社ID Cruise |
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代表者氏名 | 山内大輔 |
本店所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目27番3号やまとビル8階 |
設立日 | 2017年12月1日 |
事業内容 | 個人特性分析AIエンジンの開発販売 |
株式会社ID Cruiseは心理学と行動遺伝学を応用した AI アルゴリズム「3i エンジン」を開発している企業です。
3i エンジンではAIと心理学を利用することでユーザーがどんな行動をとるのかを予測し、潜在的なニーズを探ることができます。
企業側は導入することでユーザーごとの趣味嗜好、行動パターンを推定できるようになるため、効率的な広告配信が可能です。
現在は新世代の広告配信システムを構築済み。
また、NEW’S VISIONというメディアサイトを運営していますが2020/4から更新が止まっています。
株式会社ID Cruiseのビジネスモデル

ビジネスモデルは3iエンジンを利用する広告配信サービス、外部サービスからの利用料です。
株式会社ID Cruiseの代表取締役

株式会社ID Cruiseの代表取締役は山内大輔氏です。
経歴は下記の通り。
1975年生まれ(42歳)
国際基督教大学教養学部人文学科修了。
地元青森県の新聞社に入社。
その後楽天やモバイル向け動画ベンチャーでの管理職経験を経て2007年に起業、音楽関連のシェアリングサービスを立ち上げる。
その後SEOなどを主業務としつつ、DMMなどの新規事業立ち上げ支援などにも従事。
2014年にDMMのオウンドメディアを立ち上げ、その後約1年で3000万PVに到達。
2017年に株式会社ID Cruiseを設立。
株式会社ID Cruiseの資金調達状況やバリュエーション
株式会社ID Cruise資金調達状況をまとめました。
設立
発行済株式総数 | 800株 |
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発行価格 | 3,000円 |
時価総額 | 240万円 |
平成29年の12月に会社を設立しました。
1回目の資金調達
1回目は下記の条件で資金調達を実施しました。
時期 | 平成30年2月 |
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発行価格 | 40,000円 |
資金調達額 | 760万円 |
出資者数 | 不明 |
新規発行株数 | 190株 |
発行済株式総数 | 990株 |
資本金 | 620万円 |
プレバリュー | 3,200万円 |
ポストバリュー | 3,960万円 |
平成30年の6月に1:61で株式分割を行なっています。
これにより発行価格は約655円となりました。
2回目の資金調達
2回目の資金調達はFUNDINNO(ファンディーノ)で行われました。
申込期間 | 平成30年8月 |
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発行価格 | 10,000円 |
目標金額 | 5,000万円 |
上限金額 | 7,000万円 |
資金調達額 | 4,890万円 |
出資者数 | 312人 |
新規発行株数 | 4,890株 |
発行済株式総数 | 6万5,280株 |
資本金 | 3,065万円 |
プレバリュー | 6.03億円 |
ポストバリュー | 6.52億円 |
目標金額は5,000万円で上限は7,000万円という設定で資金調達にチャレンジ。
ギリギリ目標額を突破しましたがその後キャンセルが発生し最終的には4,890万円という結果になりました。
またバリュエーションは前回調達時から6億円越えと大幅にアップしています。
株式会社ID Cruiseの株主やプロ投資家
判明している株式会社ID Cruiseの株主やプロ投資家です。
- 山内大輔氏(CEO)
- FUNDINNOのエンジェル投資家
株式会社ID Cruiseの株主優待
株主優待はありません。
株式会社ID Cruiseのエンジェル税制
エンジェル税制は適用されませんでした。
株式会社ID Cruiseのマイルストーン

2018年に3iエンジンのコア部分、そしてネット広告向けエンジンを開発。
2019年には広告市場全般と対象とした3iエンジンを開発します。
2020年にはさらに分野を広げ、人材関連市場にも対応。
最終的には相性のいい分野に積極的に展開していき、2023年の3月には売上高23億円を達成したあとでIPOを目指します。
株式会社ID Cruiseの進展状況
株式会社ID Cruiseの進展状況です
2017年12月 | 株式会社ID Cruiseを設立 |
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2018年4月 | New’sVision(ニューズビジョン)をリリース |
2018年7月 | ファンディーノで資金調達 |
2019年7月 | インフォデックスがID Cruiseのデータベースを利用した広告配信を実現 |
株式会社ID Cruiseの業績
株式会社ID Cruiseの決算は下記の通りです。
第1期決算

- 当期純損失:32.4万円
- 利益剰余金:-32.4万円
株式会社ID Cruiseのまとめ
株式会社ID Cruiseはi3エンジンがメインプロダクトですので、多角化展開、そして導入企業数を増やしていくことが大きな課題であり、それを解決していくことが重要です。
一方、現在はNew’sVision(ニューズビジョン)の更新が止まり、さらには公式サイトのニュースも更新されていない状況となっており、やや不安な面も感じられます。
FUNDINNO以降、資金調達もしていませんので資金面でも懸念が残ります。